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毎年十五キロのスピードで砂漠に浸食されているニジェール

アフリカ大陸の中央北部に位置するニジェールは、フランスの植民地から一九六〇年に独立した国で、国土は百二十六万七千平方キロメートルと、日本の三〜四倍あるが、人口はほんの七百万人ほどしかいない。だが、広くてうらやましいと思ったら、大マチガイ。ニジェールは、世界最大の砂漠、サハラ砂漠の南端にあたる「サヘル地区」に位置しており、国土の北部三分の二がサハラ砂漠なのだ。国民のほとんどは、農民と遊牧民なのだが、まともに耕作が可能なのは、国土の一割ほどにすぎないのだ。しかも、サハラ砂漠は、地球全体の気候の乾燥化にともなって、しだいに南へと拡大しつつある。その南下スピードは、なんと、年間十〜三十キロ。平均してだいたい年間十五キロほどの速さで、国土が砂漠に浸食されている。年間十五キロといえば、単純に計算して、数十キロ先が耕作不可能な砂漠と思っていれば、四年もすれば自分の畑も町も砂漠にのまれてしまうという計算になる。むろん、砂漠にのまれる以前に、人々は旱魅にあえぐことになる。森林が消え失せ、砂漠が迫ってくれば、年間雨量が減るし、井戸も、それまでよりはるかに深く掘らなければ、水脈にいきあたらなくなる。深い井戸を掘るには、先進工業国の機械や技術者の援助が必要だ。遊牧民は、ヤギやヒツジやラクダといった家畜のために、水たまりや草を探すのにも苦労する。畑を耕せなくなった農民たちは、難民となって町に流れこみ、テント生活を余儀なくされる。一九七〇年代の大旱魅以降、政府も森林部門の整備に着手。たくさんの植林計画や植林整備が実行に移された。近年では、独立記念日の八月三日を「植樹の日」に制定。砂漠化防止に対する国民の問題意識を高めようとつとめている。この危機を乗り越えるには、国際協力も必須。日本の協力プロジェクトとしては、ニジェール川流域機構とその加盟国九力国の協力のもと、農林水産省が、ニジェール川流域を対象に、「砂漠化対策基礎調査」を実施している。

海辺のレストランのスマートな朝食

カリフォルニアらしさを現地で最も感じるのは、ウェストコーストの陽光を燦々と浴びながら、ビーチに面したレストランで朝食を摂る時だ。その美しい海辺の風景にふさわしい、スマートなオーダーの仕方と支払方法をまとめておこう。?まずセットメニューにしろ、アラカルトにしろ、最初に選ぶのはJuice(ジュース)である。だが単に「ジュース」と言うだけでは、缶入りジュースを持ってくる。どうせなら搾り立ての生ジュース(Freshjuice)を頼みたい。?その場合「フレッシュジュース」と言っただけでは分からないから、「オウレンジ」(Orange)、「トメイト」(Tomato)、「グレープブルーツ」(Grapefruit)、グアバ(Guava)などを選び、ついでに数を頭につけて「ワン・フレッシュ・オウレンジジュース」と言うとビシッと決まる。?次に選ぶのは、卵(Egg)である。欧米の朝食の卵料理は、指定が実に細かい。日本で言う「目玉焼き」は「フライドエッグ」(Friedegg)だが、片面焼きの場合は「サニーサイドアップ」(Sunny‐sideup)と指定する。両面をしっかり焼いたのが好みな人は、「オーバー・イージー」(Overeasy)と頼む。?欧米でのフライドエッグは通常2個焼くので、1個でいい場合は「Oneeggonly」と指定しておく。?もうひとつ細かいのが、「ゆで卵」(Boiledegg)である。これは半熟なら「4分」(Fourminutes)、堅ゆでなら「10分」(Tenminutes)、と頼めばいい。?後は、「落とし卵」なら「ポーチドエッグ」(Poachedegg)、「いり卵」なら「スクランブルエッグ」(Scrambledegg)、あるいは「オムレット」(omelette)などを注文する。その際、つけ合わせのハム、ベーコン、ソーセージを決めておいて、「With〜」と一気に決めてしまうとスマートだ。?日本で言うパン「Bread」類も、トースト、フレンチトースト、ロール(パン)、クロワッサンなどとあるのはご存じのとおりである。このオーダー方法は、ルームサービスを頼む時にも使える。潮風に吹かれながら、海辺のベランダでゆっくりと朝食を摂るのもいいだろう。

湯船につからない沖縄の風呂釜構造

沖縄の家には湯船がないと思われているらしい。風呂場を開けると、そこにあるのは水道の蛇口とシャワーだけ。確かにアパートの場合、そういうところも多い。が、「沖縄の家には湯船がない」というわけじゃない。沖縄本島の不動産屋さんの話では、賃貸のアパートの場合、2DKくらいの部屋だとシャワーは付いているが湯船はないのが一般的だという。しかし3LDK以上ならだいたい湯船は付いているとのこと。一戸建の持ち家ならほとんど湯船は付いているはずだ。実は、沖縄の人は湯船があっても、頻繁には湯船につからない。かつては沖縄にも銭湯がたくさんあった。だから、内地と同じような風呂文化が普及していてもよさそうなのに……、違った。沖縄の人は湯船ではなく、シャワーを必需品として位置づけたのである。気候的なこと、習慣的なこと、その理由はいろいろ考えられるだろう。理由のひとつは、もともと沖縄には湯船につかる習慣がなかったらしいということだ。63歳になる私の母は海辺育ちであるが、子供の頃は海で汗を流し、仕上げに井戸水で潮を流す程度だったという。戦前、母の住む地域には銭湯がなく、夏は海と井戸ですませ、冬は大鍋にお湯を沸かしてそのお湯をタライに入れ、井戸端や台所でかけ湯をしていたらしい。戦後、お年頃になってからも同じようにしていたという(ただし夜暗くなってから)。冬、お金があるときは近くにできた銭湯に行ったそうだ。家にある湯船の構造にも問題がある。湯船はあっても、沸かす風呂釜がないのが一般的なので、湯船に張ったお湯が冷めてしまうのだ。温かい湯に入るには、冷めたお湯を捨てて新たに沸かしたお湯を足さなければならない。水も燃料も、もったいないのである。それに、使えるくらいの量が湯船にたまるのを待つのが面倒臭いという意見もある。シャワーなら湯沸かし器のスイッチを入れたらすぐに頭からかぶれる。汗をかく季節が長い沖縄では、必然的にシャワーのほうが利用頻度が高くなる。だからといって、湯船がまったく必要ないというわけではない。沖縄にも寒い日はあるし、そうでなくてもお湯につかるあの快感を、たまには味わいたい。シャワーが汗を流すための実用品だとすると、湯船につかるのは余裕を持ったリラックスタイムなのである。